大西先生に、インプラント治療についてインタビューしました。
患者さんのどこに問題があって、どういう方向性で治療していくのかによって大きく治療内容が異なります。
それぞれの患者さんにどんな装置が適しているのか診断するのが最も大切な歯科医師の役目です。
矯正治療には様々な種類がありますが、特に大人の矯正治療においては、大まかに二つの治療方法が挙げられます。一つは歴史があってスタンダートな、ブラケットを用いる矯正治療。
歯の1本1本にブラケットと呼ばれる矯正装置を取りつけ、ワイヤーを通すことで歯の位置とかみ合わせを良い位置へ動かしていきます。
そしてもう一つは、ここ数年で大きく進化しているマウスピース矯正。
こちらは2週間おきに理想的な歯並びへ動いていくよう段階的に設計されたマウスピースを、昼夜装着し続けていただくことで歯並びを整える方法です。
ワイヤー矯正は、自分で着脱はできませんが、その分着実に治療計画通り進められることが利点です。
どうしてもワイヤー矯正は外から見て目立ちやすいのですが、できる限り目立たない色の素材のブラケットを使ったり、白いワイヤーを用いたりすることで、目立ちにくくすることができます。
治療期間を短くするという点では、コルチコトミーという手術を併用する方法やデーモンシステムというセルフライゲーション機構というブラケットを使用する方法がありますが、いずれも賛否があります。
アメリカでは、ブラケットがついていることがある種ステイタスであったりすることがあるようなんですが、日本では職種などによって歯の表面に装置がついていることをすごく気にされますね。
そのため、どうしても全く見えない方法を希望される方には、裏側矯正という方法があります。
ブラケットとワイヤーを歯の裏側へ装着することで、装置が全く見えないというメリットもありますが、舌が装置に当たりやすいので、中には違和感を強く感じられる方もおられます。
また、表側のワイヤー矯正よりも治療費は高額になることが多いです。
子供の矯正では顎骨の成長を利用することができるので、歯を動かすよりも、歯が立つ土台部分となる顎骨の位置や大きさからアプローチできることがあります。
例えば、顎の骨の幅を広げる治療法やマウスシールド型矯正装置などで、機能的な問題点にアプローチすることもあります。
また矯正器具でかみ合わせを整えるだけでなく、指をしゃぶったり、口を開けっぱなしにしてしまったり、歯の成長へ影響してしまうクセからも直していきます。
子供から矯正を始めることで、永久歯を抜くリスクなど、大人になってからの矯正による負担が減らせるメリットがあります。
ただし、顎骨の成長に合わせて矯正を進めていくため、歯が全て生え変わるまでの5~6年と通院期間は長くなることがありますね。
大人では永久歯が生えそろった状態から、歯を動かすことで歯並びを整えていきます。
歯並びがガタつく原因は顎の骨の大きさや歯の大きさ、噛み癖など様々です。抜歯が必要かどうかはそれぞれの医院で診断基準がありますので、どういう歯並びになりたいか、無理なく抜かずにできるかなど、よくご相談されることをおすすめします。
マウスピース型の矯正器具を用いた矯正方法です。
ワイヤー矯正では日常的に矯正器具をつけっぱなしの状態となりますが、マウスピースは食事の時と歯磨きの時だけ歯から取り外すことができるため、痛みや違和感なく食事が楽しめたり、お口の中を清潔に保ちやすくなります。
また、一番のメリットは目立ちにくいことです。
マウスピースには様々なメーカーがありますが、透明で素材自体が薄いものが多いため、接客業などの人前に立つ仕事をされている方はよくマウスピース矯正を選ばれていますね。
マウスピースは、自分で外せてしまうことから自己管理がとても大切になります。
歯科医院によって多少は違いがあると思いますが、1~数ヶ月分のマウスピースをお渡ししてご自身で当初立てた計画通りにご使用いただくケースが多いです。
その期間にうっかりマウスピースを外したまま過ごしてしまうと、矯正の治療期間自体が伸びてしまうことがありますのでとにかくしっかり使っていただくことが非常に重要です。
矯正は長期間にわたり継続していく治療となりますので、先生とのコミュニケーションが取れるかどうかが最も大切かと思います。
毎日多くの患者さんに御来院頂いているため、一人ひとりの患者さんへ時間も取りづらい面もありますが、患者さんとの共通のゴールへスムーズに向かっていくためには、綿密なコミュニケーションは不可欠です。
こうした意味でも、困ったことや悩んでいることを打ち明けやすい先生を選ばれると良いのではと思います。
また上記にあげた方法以外にも、セラミック矯正という方法を使っている歯科医院もあると思います。
当院ではこのような治療は行っておりませんが、この方法はご自身の歯を小さく削り、被せ物をすることで歯並びの見た目をよくするものです。治療期間は短いですが、今ある自分の歯を削ることは長期的に考えるとデメリットも多くありますので、このようなことも、しっかりと説明を受けるようにしていただきたいです。
矯正が終わった後、患者さんには必ずリテーナー(保定装置)を装着し続けていただきます。
患者さんの中には治療が完了し矯正器具が外れると、ホッとしてしまい、そのまま放置してしまう方もいらっしゃいます。
ただ、矯正治療が終わった直後こそ一番歯並びが元に戻りやすいタイミングです。
矯正治療が終わった後も必ず歯科医から保定器具やアフターケアの説明があると思いますので、毎日のケアを忘れずに続けながら、定期的に歯科医院に通院するようにしましょう。
1973年大阪市生まれ、1998年に朝日大学歯学部卒業した後、大阪大学歯学部第二口腔外科に入局。
主に顎関節症・顎骨骨髄炎の治療と研究に従事する。2000年、りんくう総合医療センターへ出向して、一般外来や病棟勤務を担当。特にインプラントや顎骨骨折治療等の治療を専門に行う。
2002年 京都たけざわ歯科にて 副院長(京都市中京区)となり、『歯を抜かない矯正治療』をモットーに歯列矯正治療やかみ合わせ治療を重点的に行う。
2006年、大阪市心斎橋にてライフデンタルクリニック開院。「歯を抜かない矯正治療」を中心に、小児の歯列矯正治療だけでなく成人への歯列矯正治療にも注力して治療にあたっている。
大阪大学歯学部付属病院時代の歯科医師仲間と共同でスタディーグループClub GPを創立。現在も講演会活動や歯科専門誌への執筆、翻訳等を共同で精力的に行っている。
【ライフ歯科・矯正歯科】
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